2003年6月10日(日本時間6月11日)に発表されたiOS7は、とても刺激的なアップデートを含むものでした。アップルの公式ホームページを見ても、その新しさ、美しさが丁寧に説明されています。
この記事を書いている時点でbeta2までリリースされていますが、操作で不安な部分が見えてきました。
契約の関係で多くを語ることはできませんが、今回は違和感を感じたことをご紹介したいと思います。
Spotlightの呼び出し方の変化
記憶ではiOS3から登場したSpotlight機能ですが、現在はホーム画面を右にスワイプするか、ホーム画面でホームボタンを押すと登場します。ユーザーが使っているかどうかは別として、iOS7ではこの動作が変更されており、ホーム画面を下にスワイプするとSpotlightの検索ボックスが表示されます。
以前では、必ずホーム画面(1画面目)からしかSpotlightを呼び出せなかったのに対して、iOS7ではホーム画面の何番目の画面からも下にスワイプすることで表示できるのは便利ですが、ホームボタンからの起動ができなくなっています。
私自身はメールやスケジュールを横断的に検索する時にホームボタンを押してSpotlightを呼び出していたので、この辺りは少し不便に感じるようになりました。
ナビゲーションの変化
下の画面が新しいロックスクリーンです。
このロックスクリーンは壁紙を動的に動かせたり、新しいフォントに目がいきますが、画面下の「slide to unlock」の部分に強い違和感を感じました。
現在のiOS6では、slide to unlockの部分は、スライドバーがあることから文字の部分を左から右にスライドさせることがわかるようになっていますが、このiOS7 betaの画像では、スライド方向が左から右なのか、上から下なのか分かりません。
さらにその文字の下に「^」の記号があり、まるで下から上にスライドするのかと勘違いしてしまいます。この下の「^」はボリュームやWiFi、Bluetoothのオン・オフを制御できる「コントロールセンター」を呼び出すためのものですが、この画面からは結果を予測できません。
さらに画面左下にはカメラのアイコンがあり、このアイコンを下から上にスライドすることで、ロックスクリーンからカメラを呼び出すことができますが、下から上へスライドさせる動作が想像できないことと、アイコンから少し離れたところから上にスライドさせると、先ほどの「コントロールセンターが呼び出されてしまいます。(コントロールセンターからもカメラを起動できますが、ワンアクション増えてしまいます)
このように、ユーザーが何をしたら良いのかが分かりにくいUIになったと感じました。
フリック入力とコントロールセンターの干渉
スマートフォンの日本語入力ではすっかりおなじみになったフリック入力。私の環境では日本語はフリック入力のみとしています。
この便利なフリック入力ですが、最下段のキーで「ん」や「?」を入力しようと上にフリックすると、誤ってコントロールセンターが呼び出されてしまいます。コントロールセンターはすぐに呼び出せることは便利だと思いますが、例えば2本指で呼び出すようにするといったこともできるのではと感じました。
まだ多くを試してませんが、ゲーム中でもコントロールセンターが表示されることもあり、もう少しUIの整理が必要と感じました。
まとめ 優れたデザインと、優れた操作性
今回、Apple社は「Designed by Apple in California」というデザインに関するメッセージを発信しました。とても良いメッセージだと思いますし、そのAppleによって人生を豊かにしてもらった私としては、今回の操作への疑問がこれ以上拡大しないことを願うばかりです。
今回発表されたiOS7はベータバージョンを使用してもその美しさは、まるで別のプロダクトを触っているように感じてしまいます。
個人的にフォントやカラースキームなどとても好きなのですが、操作性もそれに匹敵するようなものになれば、他社を圧倒するプロダクトになると思います。
まだ秋の正式リリースまで時間があるので、じっくり触って行きたいと思います。